サーバやネットワークといったインフラストラクチャー環境では、クライド環境が浸透してきています。
「オンプレミスと呼ばれる社内環境」と「Azureなどのクラウドサービスの環境」との相互接続といった仕組みがすでに利用されています。
エンジニアでの構築はAzure、AWSを含めクラウドサービスの理解が必須となってきました。
とはいっても、「クラウド」とは何となく知っているけど、どうも理解しずらいですし説明がむつかしくはないでしょうか?
この知識・内容は以下のかたにおすすめ
- クラウドと呼ばれる定義(条件)が知りたい
- クラウドサービスの区別が知りたい
簡単ではありますが、「クラウドコンピューティング」の概要を記載します。
クラウドコンピューティングの定義・条件
気軽に利用している「クラウド」っていう用語はもともとGoogleのサービス提供にともなって使われた経緯があります。社内インフラ環境のサーバで計算処理などコンピュータを利用する環境(コンピューティング)でした。
とはいえ、クラウド上へ移行した「クラウドコンピューティング」環境とはあいまいなため、現在ではクラウドコンピューティングはしっかりと定義されています。
実は、米国国立標準技術研究所 (NIST: National Institute of Standards and Technology の情報技術ラボラトリ (ITL: Information Technology Laboratory)にてクラウドコンピューティングは定義されています。
詳しく知りたい方がいれば、IPA(情報処理推進機構)に資料がダウンロードできます。
https://www.ipa.go.jp/files/000025366.pdf
定義は主に3つの要素「基本的な特徴」「サービスモデル」「実装モデル」からなっています。
それぞれ見ていきましょう。
基本的な特徴5つ紹介
基本的な特徴1:オンデマンド・セルフサービス
必要に応じて(オンデマンド)ユーザーが仮想マシン、ネットワークストレージのような機能を追加・設定できることを意味しています。
とくに各サービスの事業者とのやり取りをしなくても、ユーザー自身が一方的に設定できることも要件です。
Azureサービスですと、Azureポータル(WEB管理画面)から仮想マシンを作成してみたり、Blobストレージのようなストレージを作成してみたりとかユーザー自身で行うことができます。
基本的な特徴2:幅広いネットワークアクセス
ネットワークを通じてクラウド上の機能が利用可能なことで、各デバイスの標準的な仕組みで接続できること。
たとえば、さまざまなプラットフォーム(モバイルフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、ワークステーション)からのネットワーク接続できて、そのままの状態でネットワークが利用できること。
企業とかでは、VPNソフトで社内ネットワークに入ることが多いですが、このようなソフトウェアは不要ということです。
基本的な特徴3:リソースの共用
コンピューティングリソース(データセンターと解釈)は集積され、複数のユーザーにマルチテナントモデルを利用して提供される。
たとえば、CPU、メモリ、ストレージ、ネットワーク帯域など各リソースはユーザー需要に応じて割り当てられる。
基本的な特徴4:スピーディな拡張性
システムの拡張や縮小が可能なこと。
WEBシステムでサーバ負荷がかかった場合では自動でWEBサーバの追加割当て・提供が可能で、スケールアウト/スケールインできること。
たとえば、WEBで買い物してると特定の日はWEBサーバの反応が遅いことがあり、このような場合にWEBサーバを自動で増強して負荷分散するといったこともできます。
特徴5:サービスが計測可能であること
クラウドコンピューティングには料金体系があり、サービスの利用状況でどれくらい使ったのかを計測できる仕組みが実装されていること。
1カ月ごとに利用した金額が料金表にしたがって計算され、ポータル画面から明示される。使った分だけ支払えばよいという仕組みがあるということ。
サービスモデル
「サービスモデル」というのは、「サービスとして提供される機能」と解釈したらわかりやすいかもしれません。
実際のサービスモデルは IaaS(イアース/アイアース)、PaaS(PaaS) 、SaaS(サース/サーズ)の3つになります。
それぞれの用語はよく耳にされたことかもしれませんが、「サービスモデルの頭文字が提供するサービス」を表しています。
どのようなサービスかをみていきましょう。
IaaS サービスの形で提供されるインフラストラクチャ
サーバ、ストレージ、ネットワークなどのインフラ環境までを提供するサービスのこと。
Azure サービスですと、「仮想マシン」「仮想ネットワーク」「クラウドストレージ」「ロードバランサー」などといったインフラ基盤の構築できる環境のことです。
これらは、オンプレミス環境ではハードウェアを購入して設置する必要がありますが、IaaSではハードウェア購入しなくてもクラウド上でインフラ環境を構築できます。
PaaS サービスの形で提供されるプラットフォーム
「IaaS+アプリケーションサービス」です。
IaaS上でアプリケーションを動かすためのミドルウェアなどを提供します。
たとえば、Azure上でSQLデータベース、AppServiceなどアプリケーションを提供するものがPaaSになります。
SaaS サービスの形で提供されるソフトウェア
ソフトウェア単体の機能をインターネット経由でサービス提供するものです
Microsoft365、Gmail、SalesForce などといったソフトウェアがSaaSに分類されるものと思います。
まとめ
簡単ではありますが、クラウドコンピューティングと呼ばれるための前提知識・用語を書いてみました。
結構まえから「クラウド」といっていますが、調べると条件があるということがお分かりになると思います。